天童市内の建物を、スケッチして水彩画として残す活動に取り組んでいる村山義和さん(山形市在住)。実家が天童なので、天童の建物にこだわっているのだそうです。
このたび、思いがけなく松の湯のスケッチの許可を求めるはがきをいただきました。上がそのはがきです。絵はがきになっていて、「水車そば」と「旧東村山郡役所資料館」の2枚セットでいただきました。
もちろん、スケッチはOKです。そんなわけで、昨日からさっそくスケッチ作業に入りました。
当館は間口が広いので、横長の用紙に書いてもらうことにしました。スケッチだけで、1週間はかかるそうです。
湯上山を借景に、松のみどり、ナツツバキの紅葉など、秋が深まりつつある松の湯の玄関の佇まい・・・。どんなタッチの水彩画になるのか、完成が今から楽しみです。
廃藩置県後、現在の山形は山形県・置賜県・鶴岡県の3つの行政区に分かれていました。これらの県が統合して新しい山形県が誕生したのは、明治9年のことです。今年で140年を迎えました。
この大きな節目の年に、山形美術館では「絵画と写真にみる 山形の近代」の企画展を開催しています。薩摩出身の初代県令・三島通庸(みしまみちつね)は、土木県令ともいわれ道路の敷設、トンネルの開削、公共施設の建設など山形の近代化に力を注ぎました。その新しいまちの姿を記録するため、多くの写真や油彩画で残しています。
山形美術館
三島の御用写真師としてその仕事を担ったのが、東北で初めての営業写真師・菊地新学(天童出身)です。また、油彩画では高橋由一がいます。このたび彼らの手による作品約240点を展示しています。
開催は10月30日まで。140年前のハイカラな山形のまちの様子に思いをはせるのもいいかもしれません。この機会にぜひご覧ください。
「織田の里・天童」?・・・。不思議の思われる方もいらっしゃるでしょうが、信長公を祖とする織田家(直系)は、幕末の約40年間、天童を治めていました。そんなわけで、天童織田藩を観光の貴重な資源として、さらに磨きをかけていこうと、商工会議所ではこのたび「賑わい創出プロジェクト委員会」を立ち上げました。
・旧東村山郡役所資料館
小生もその委員の一人です。今日は2回目の集まりで、委員みんなで織田藩にまつわる施設見学を行いました。はじめに、織田藩の関連資料や明治維新前後の資料が展示されている旧東村山郡役所資料館の見学。コーディネーターの湯村先生から概略的な説明を受けます。
・湯村コーディネーターの説明
次に、天童織田藩主の菩提寺・三寶寺の御霊屋を見学。歴代藩主の位牌のほかに、藩祖である信長公の貴重な肖像画も収められています。
・三寶寺の御霊屋(渋谷住職の説明・写真右上が信長公の肖像画写真)
信長公が御祭神の建勲神社、戊辰戦争で家老吉田大八が責任を取り自刃した場所・妙法寺・観月庵、彼の墓がある佛向寺の順に回りました。
・建勲神社(鎌倉宮司の説明)
・妙法寺・観月庵(矢吹住職の説明)
・佛向寺・吉田大八の墓前
そして、藩財政をささえる御用金調達のために、歌川広重に依頼した肉筆画(天童広重)などを展示する広重美術館。
・広重美術館
こうして改めて説明を聞きながら市内を回ると、普段見慣れていたものでも、新鮮で新しい気づきがいろいろあるものです。観光のお客様に、まち歩きを快適に楽しんでいただくためには、まだまだ受け入れ側の工夫が必要であることを実感しました。
次回は、まち歩きのルートの検討と意見交換の会議の予定です。
10月8日は、温泉神社の例大祭。いつもはすがすがしい秋晴れの中で行うお祭りも、午後からはあいにくの雨模様。
町内会役員ほか旅館や各種団体の代表らが一堂に会し、商売繁盛、家内安全などを祈って神前礼拝をおこないました。
温泉神社の主祭神は大黒様。このご神体は、46年前地元の彫刻家・伊藤正輝さんに依頼し製作したものです。4年前からお祭りの日に御開帳を行い、参拝者からさらに親しんでもらえるよう配慮しています。
お腹のマークは、温泉神社章で、「モミジの天童」のモミジの葉っぱの周りに、たくさんの御霊が集っている様子を表したもの。温泉町内の融和を象徴しているのだそうです。
社殿の電気のかさにもこの神社章が彫り込まれています。なかなかいいオリジナルデザインですね。地元の神社で普段から見慣れたものであっても、改めて話を聞かなければ意外に気が付かないものです。
「なるほど、そういわれてみれば確かに・・・。」「知らなかった」「先人の思いが伝わってくる」などという役員の声が、あちらこちらから。伝えていくべきことは、途切れることなく後輩たちに伝えていこうという気持ちをこれからも大切にしていきたいものですね。
⇒ びりー (05/16)
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